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2023 / 09 / 21  17:39

ケモタイプ精油ってどんな精油?

NARDのアロマテラピーにおいて、大事な概念でもあるケモタイプ精油。


「これってどんな精油のことをさすのですか?」
と、生徒様にもよく受ける質問です!



直訳すると、ケモは(Chemo=化学的) タイプ(Type=種類)。ケモタイプとは、精油に含まれる成分を科学的に分析して、特徴的な成分の含有の割合で植物を同定して分類するという考え方を指しています


たとえば、タイムやローズマリーなどの精油がこのケモタイプ精油として分類されます。


「Thymus vurgaris=タイム」には生育環境により、特有の成分を多く含む品種があって、チモール、パラシメン、ツヤノール、リナロール、ゲラニオールなど成分毎に品種を分類することができる植物があります。


植物学上は全く同じ学名なので同じ植物と分類されているタイム。

けれど、  土壌、標高、気候などその植物が置かれた環境や、生育条件にあわせて、植物が自ら生き残るために作り出す成分が異なっているため、精油を構成する芳香分子も異なり、成分の分析をすると、同じタイムという植物でも、チモールという成分を多く含むものと、リナロールを多く含むもの、というように同じタイムでも含有成分が異なってきます。


同じ両親から生まれた双子の兄弟でも、兄と弟の性格が全然違うみたいなそんなたとえもありますが....


成分分析をしっかりと行って、成分内容を確認することで、より、アプローチしたい症状に的確な精油を選ぶためにも、精油に含まれている成分の比率はとっても大事な判断材料となってきます🌿


ローズマリーの精油でも、ローズマリーシネオール(シネオールが多く含有されているもの) と、ローズマリーカンファー(カンファーが多く含有されているもの)では、精油の含有成分が違っているので、使い分けが必要です。


特にカンファーは、ケトン類の神経毒性に注意が必要なので、乳幼児、妊婦、授乳中の産婦、てんかんをお持ちの方は使用を控える精油。


メディカルなアロマテラピーにおいて、ケモタイプ精油の概念はとても大切🌿



「じゃあ、精油はそもそもどうやって分析しているの?」



精油の含有成分の分析はガスクロマトグラフィーという精密機械によって解析されています


農薬の有無、酸価、ケン化率、屈折率、比重、旋光度など、精油に添付されている成分分析表には、こういった項目についてもひとつひとつ記載されています。


NARDのレッスンで使用するプラナロム精油は、輸出元での分析に重ねて、日本国内での分析を大切にしています。


これは、PL法といって消費者を守るための製造者責任は輸入元にあり、消費者が安心して使用できる精油には国内での( 厚生労働大臣登録の検査機関などの公的機関による)分析が欠かせないことにあります。


海外から個人輸入などでプラナロム精油を購入すると、安く購入することはできますが、日本での検査を通過していないと、ボトルの表面に精油名の印字がありません!(数年前、ベルギーに出張にでかけた友人のご主人が購入してきてくださった精油には確かに、印字がありませんでした)


NARD JAPANの精油の定義では、この国内での再分析を重要視しており、この検査を経ているボトルに印字のあるものだけをレッスンで使用する精油として、取り揃えています。


どんな精油やどんなメーカーがおすすめですか?
という質問には、公的な検査機関での分析表が添付されているものが良いとお伝えしています。精油の香りを嗅いだだけで、その精油の品質や残留農薬の有無や不純物の混合があるか、なんて確かめようがないですよね!


植物由来の精油の力は時にとてもパワフル。


 フランス式のアロマテラピーでは、肌への塗布や、(プロフェッショナルな側面では、精油の飲用もありますが、正しい知識の上で成り立つ使用法なので、レッスンではおすすめしていません  プラナロムの製品で、カプセルで飲用できるタイプのものもあるので、そちらを推奨します)  治療を目的とした、高濃度での使用もあるので、使用する精油の品質は、最も大事なこだわりたいポイントです!



アトリエでは、メディカルグレードとして信頼のおける精油ブランドでもあるプラナロム精油を取り揃えています。


精油にご興味のある方や、香りをためしてみたい、などメディカルなアロマテラピーにちょっとご興味があるという方も、お気軽にご連絡ください。


少しですが、吹く風が変化したように感じられるこの頃



一歩行動をおこしてみるところから🌿


アトリエにお越しくださった方には、ケモタイプ精油マニュアルの冊子もプレゼントしています。


〔 お問い合わせ先 〕


fuki.aroma@gmail.com